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歩み出す


2017.11.11(土) 11:00~12:30

往く年、来る年の季節。

今年一年の自分を見つめ、新しい一歩を踏み出す香りを作りました。


ご参加のみなさま、ご一緒くださいました普賢院さん、

心よりありがとうございました。

大変実り多いひとときをご一緒させていただきました。

今回のWSでは、

みなさまに10種類の香りを用いて20滴分の調香をしていただきました。

これは、ひつじやにとって大きな挑戦でした。

これまで、

ひつじやが一回の講座でご紹介する精油の種類は、

平均して5種類程度、

一回の講座でお客さまにブレンドしていただいたことがあるのは、

最大でも10滴分でした。

調香中の思考と行動の流れを、

なぞるように正確に、けれど自分以外にも伝わるように資料に落とし込むこと。

言葉を研ぎ澄まして、限られた時間内で

それぞれの香りについて過不足なくお伝えすること。

お客さまの感覚にゆだねること、

そして我を張らずときにはお客さまの言葉に頼らせていただくこと。

それらを、とても強く意識しました。

大きな挑戦、と言いながらも、

不安や緊張はありませんでした。

「香りのこころ」は、わたしにとって

大切な人たちと続けてきた、安心できる場所だったからです。

参加されたみなさまは、

それぞれにぴったりの深みある香りを組み立てていらっしゃいました。

自然の本質を

いつくしみある眼差しでとらえた品田副住職のお話があったからこそ、

そして、

みなさまが、真剣にご自分と香りを見つめて、感じてくださったからこそ、

このような素敵な香りと、実り多い時間になったのだと思います。

大きな挑戦、と言いながらも、

わたしは一人で何かと闘っていたわけではありません。

みなさまと、楽しい時間をご一緒しだけでした。

まだまだお話したいことがたくさんありました。

けれどそれは悔しさではありませんでした。

次はこんな「香りのこころ」をやりたいなー、という

新しい一歩が見えたからです。

完成した香りを交換しながら笑顔でお話される皆様を拝見して、

感謝とともに、胸にあたたかな気持ちが広がるようでした。

今回お話した大きなテーマのなかのひとつに、

自然と人とは切り離せない、ということがありましたが、

人は一人ではない、っていうことが、

まるで眼前にあらわれたようだったから。

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