年末になると
「新しい年の干支が、東の空を飛んでいく」イメージと香りが浮かびます。
2014午 「あまかける」
2015未 「そらとぶひつじ」
2016申 「ふうせんにのって」
2017酉 「夢のヒヨコ」
2018戌 「日々にもどる、冬」←例外
来年ね、わたし年女なんです。いのしし年。
子供の頃、自分がいのしし年生まれだということが嫌でした。
けれど今これを書いている瞬間は、いのしし年、いいじゃんと思っていたり。
そんなお話と、香り。
さて、なぜ嫌だったかというと、
「いのしし年です」と人に言うと、
まず間違いなく「猪突猛進だねー」という言葉が返ってくるから。
わたし、自分が猪突猛進な性格であると思っていて、
そして、それが短所だと認識していて、
思春期ゆえの自意識もあって、
なんでもない世間話にさえ、
短所を指摘されているよう気持ちになっていたのです。
だんだんと、会話の端々を気にするのではなくて
その人と話をしているそのこと自体を嬉しく思えるようになるとともに、
気にならなくなっていきました。
そしてさらに最近ね、
「いのしし年」と「猪突猛進」について
ちょっとくすっとするエピソードを読んだのです。
神様が干支の順番をレースで決める、あのお話。
ねこが騙されたり、犬と猿が喧嘩したりするお話。
あのお話の中でいのしし、猪突猛進なはずなのに12番目、
最下位なのはなんで?と思っていたら、
「猪突猛進すぎて、ゴールを通り越してもう一周しちゃったから」
っていうお話を読んで。(諸説あります)
なんかこいつ、憎めないなーーと思ったのでした。
え?
通り越しちゃったのにあきらめずにもう一周したの?
戻ろうとか思わなかったの?
っていうか2周目の途中で年明けちゃったらどうしようとか思わなかったの?
本当は自分が一位のはず!って抗議とかせずに12位でまあいっかってなってるの?
わたしが「猪突猛進」って悪い言葉だ、短所を指摘されている、
って感じてた頃は、
何となくその言葉に「攻撃的」とか「強情」っていうニュアンスをくっつけちゃってました。
けど、いのしし年のこの子はほんとに、
ただただ前に進んだだけだったんだねえ。
そう思って、
この何となく愛すべきいのししくんが、
元気にもう一周できる香りを作りました。
「風と、くるり。」
・ペパーミント ・・・ 4 ・ゆず ・・・ 5 ・ホーリーフ ・・・ 2 ・マートル ・・・ 3
スピード感もありながら、まろやかなペパーミントを中心に。
熱のバランスをとって、呼吸をととのえて、
足取り軽く走れそう。
冬至に「ゆず」湯に入るのは、
「ゆうずう」が利くようにという掛詞とも言われています。
いのししくんのゆうずうが利きっぷりに敬意を表して。
冬の空気もへっちゃらです。
ホーリーフはその昔、樟なのに樟脳が取れないことから嫌われ者だったのですが、
けれどそのよい香りが見直されて一躍人気者に。
このエピソードが、わたしにとってのいのしし年のイメージ大転換と重なりました。
肩の力を抜いて、自分らしく進んでいけそうな香り。
12位だけど君の頑張りに優勝旗を、という気持ちを込めて
「祝いの木」とも呼ばれるマートルを。
さわやかだけどやさしくて、ピュアな気持ちになれそうな香りです。
夜明けの涼しい風を受けながら、
真っ白な気持ちで走っていきたくなるような
軽やかで穏やかなブレンド。
さあてくるりともう一周 走るのは楽しいし、 風は気持ちいいし、 新しいお日さまも、顔を出してる
そんな景色の、香りです。